2010年7月29日木曜日

インプロが息ずく町ブパタルにて-5


齋藤氏のブログを読んでいくと21日の公演までにジャン、ウテの3人で何度かリハーサルを試みていたようである。公演中、齋藤氏の弾くコントラバスの弓や,踊るサスポータス氏の身体が紙の紙のインスタレーションに触れ壁に映る影がたおやかに振動し、観客席にいる私もこのイベントに参加している実感を味わうことができた。
 公演は大成功のうちに終了し、大きな拍手がなかなか鳴り止まなかった。齋藤氏の一連の公演やワークショップに4度も足を運んだという方もいた。サスポータス氏が公演終了の挨拶の最後に紙の装飾を記念に持ち帰りくださるよう告げると、沢山の観客がサインをもとめて私の周りに集まった。
 これまでは,齋藤氏の深い音楽性とアーティストとしての精神性に敬意を評し、一ファンとして周辺で係わらせていただいた。今回、齋藤、サスポータス両氏の計らいで彼等の活動に参加させていただけたことは私にとってこの上なく光栄な出来事であった。
 齋藤氏は国際的に活躍するコントラバシストであり、多くのジャンルのアーティストと積極的に交流している。「それぞれの世界の友人,知人,物事も同じように繋げつことができるのでは?」という彼の思惑があり、「世代も性別も国籍も民俗も過去も未来も宗教も超えて、あるいは、結ぶ『橋』になりたい」という彼の思いが実を結んだ。
 今回のブパタルの滞在の中で、はるばる日本から駆けつけた方々、現地での多くの出会いを通して、繋がることの素晴らしさを改めて実感させていただくことができた。今回の出会いの中からまた新たな交流が始まっていくことを期待したい。

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